小説のポケット

異世界の魔物との死闘を描くファンタジー小説

シャルヴィス異世界戦記21

「高倉先生シャルヴィスというのはなんなんですか?」
彩那がいい質問をした。
「そうですね。精霊の力と訳せばいいでしょうか?厳密にいとたぶん違うのでしょうが
捉え方としてはそんな感じです。」
「俺達全員にシャルなんとかがあるってことですか」
俺は体のあちこちを触って見る
「いまの状況でシャルヴィスの影響が強くなっているので3人とも何か色のついたオーラのようなものを
見たことがあるんじゃないですか。それがシャルヴィスです。
人それぞれ色が違うようで私のシャルヴィスは青白い色をしています。」
そういうと右手をつきだした。
ゆっくりと手の甲の上をもぞもぞと青い火の玉のようなものが動き出した
「すげー俺にも見える」甚平が歓喜の声をあげた
「これはあえて貴方達にみえやすいようにコントロールしたものです。
日ごろ使うものは目に見えるものとみえないもの様々です。
これを使いこなせるようになれば魔物に大きなダメージを簡単に与えれるようになり
私達非力な人間にも対処が可能となります。上では不意を突かれて私はかなりこっぴどくやられましたが」
苦笑しながらあたかも手品のような現象が目の前でおこりさっと消えた
「レクチャーをもう少ししたいところですが急がないと駄目なようです。
向こうから救援要請がきているようです。」
また石の下にある台座の文字の彫られた部分に触れ師匠が呟く
石に触れている場所が青く光っている

シャルヴィス異世界戦記20

「俺達にそんな事できるんですか・・・ただの高校生ですよ。なにか特別な力があるわけではないし」
俺はそういいながら紫色の石に師匠を真似して少し触れた
とその途端に石が強烈に光りだした。まぶしい・・・なんだよこれ


「なかなか凄まじい反応ですね。これなら嘴凪君だけでも封印できそうだ。しかし念には念を入れないといけない。
3人とも行ってきてくれるかい?かなり危ない場所にいくことになる。命の危険も相当な確立であるといっていい。」
そこまでいい3人を見渡す。
「高倉さん・・俺戦闘力ゼロなんですけど大丈夫なんですか・・」
いつもおちゃらけている甚平がいつになく神妙だ。
「大丈夫ですよ。私が先ほど君の手足にシャルヴィスの力を送り込みました。
君自身が持っているシャルヴィスの力を引き出しやすくなっているはずです。
まあ上手く使いこなすには鍛錬が要りますが、おいおいコツがつかめてくるはずなので
がんばってください」

シャルヴィス異世界戦記19

「凄いなここは・・こんなもん造るの大変だろ」
甚平は関心するようにランタンをかかげて周りを見渡す。
紫の石が近いせいで降りてくるときより数段明るく、近くであればランタンが要らない状態になっていた。
「君達こっちに来てくれるかい。予想以上に思わしくない状態らしい。
封印がかなり綻(ほころ)びだしている。もし完全に封印が壊れれば大変なことになってしまう。
そうならないようにする方法が1つある。君達三人を向こうの世界に送り込むので向こうから封印を強化補修してほしい。」
師匠いわく、異世界とこちらの世界を繋いでいるここから俺達3人を送り込み向こうの協力者と共に封印強化を手伝うというもの。
向こうの世界の協力者だけでは封印が強化できないらしくまた師匠はこちらでこの封印をほどこし続けないと駄目だそうだ。