シャルヴィス異世界戦記5-5【食料調達部隊】
俺達は師匠二人、俺、甚平、彩那の5人で村でて北西のヘグザイエスの森と呼ばれている場所に向かう。 ちょうど善い小型の魔物が出没しやすい森があるらしい。 食用にも出来るタイプが沢山でるらしく確保する用意もしてきている。 藁で編んだ籠や、すぐに絞めるつもりなのか捌く用だろう道具も持っている。 なんだか食... 続きをみる
異世界の魔物との死闘を描くファンタジー小説
俺達は師匠二人、俺、甚平、彩那の5人で村でて北西のヘグザイエスの森と呼ばれている場所に向かう。 ちょうど善い小型の魔物が出没しやすい森があるらしい。 食用にも出来るタイプが沢山でるらしく確保する用意もしてきている。 藁で編んだ籠や、すぐに絞めるつもりなのか捌く用だろう道具も持っている。 なんだか食... 続きをみる
内の師匠はいつもどおり物静かで気配を消すのが得意。 急にほっほほと笑い出すよく判らない癖があるが それ以外は見た目ただのじいちゃんだ。 「いいかいお前達、ここからは実践になる一度でも判断を誤れば死に直結すると、 きもに命じな」 内のじいちゃんはしんどいのでパスとかいって見送りだけだった。 分かれる... 続きをみる
しかし相変わらず彩那の師匠をいろっぽいな。 まさに妖艶という言葉があてはまる人だ。 歳は20代前半だろうか。 なんであんなに露出度が高い服装なんだ。 肩が全て露出しており胸が強調されるような服装。 下は法衣を四方向にたらして前と後ろを短く切ったように見える服で 足がちらちら見えるがなんとも。 下の... 続きをみる
「俺の師匠は厳格で頑固の塊みたいな人だけどな」 俺は笑いながら言った 「誰が頑固だと・・・」 いつのまにかじいさん・・もとい師匠が横に来ていた 「あれ、いらっしゃってたんですか」 俺がごまかし笑いをしていると杖で頭をどつかれた 「まだまだ未熟じゃのう」 師匠達はそれぞれ近くで待機して気配を殺して ... 続きをみる
修行を終え師匠からとうとう近隣の魔物討伐に俺達を連れて行くという話が出た。 修行と違う部分は相手がこちらを本気で攻撃してくる事。 一瞬の油断が大怪我もしくは死に結びつく。 シャルヴィスの加護をいかに上手く使うかだそうだ。 あとは実践で経験を積むしかないという。 俺達は村の出入り口にある木製のアーチ... 続きをみる
一時経つと振り返って 「まさか・・・きさまらそんな危険なものを・・・いや・・それはいい」 周りのエルフになにやら小声で耳打ちしている。 耳打ちを受けたエルフ達が森の中に跳躍して消えていく。 「気が変わった。お前達の話を聞こう」
「不愉快な、その名前を聞くだけでも腹立たしいは。 その名前を出しただけで我々が協力するとでも思ったのか」 剣をドランズに向けて叫ぶ。 「いや、本当の事をありのまま話している。 ここに来るまでわかった事は宝物殿から魔剣が奪われたことが 間違いなくダークエルフが魔物を先導していた事、 そして賊はこの森... 続きをみる
「なにかしら、きさまらが争っているのは判るが我々の知る所ではない」 表情は相変わらず険しい。 そして次のドランズの一言でさらに険しさをました。 「どうもその盗んだ犯人がダークエルフのようなのだ。 やつらにあれが渡るのはどうしても阻止せねばならん。」 ドランズはそういうとやっと頭をあげた。 その言葉... 続きをみる
エルフ指揮官がそれに気づきドランズを睨む。 ドランズは動じず傍まで来て何も言わずに 深々と頭を下げた。 ドランズは一言も発しない。エルフの指揮官もそれをずっと凝視している。 あまりにも長く頭を下げているのでついに指揮官のほうが先に声をあげた 「何の真似だ」 いぶかしげにエルフは言った。 「助けても... 続きをみる
「我々もぐずぐずはしてはおれん。早くアランダにおいついてやつらを追わねばならん」 「あの・・・エルフ族に助力を求めるというのは・・」 少し間を置いて兵士が少し遠慮がちに言う。 「うむ、それができれば一番なのだろうが。ここのエルフは人間族を相当嫌っている。 自分達によっぽど関係のあることでなければ手... 続きをみる
「なんなですかねあの態度。いくら助けてもらったとはいえ、あれは無いんじゃないですか」 生き残った兵士の一人がドランズに小声で言う 「いや、エルフ族としてはまだ肝要なほうだろう。 もし俺達が敵だと認識されていたらあのモンスターと同じ末路になっている所だ。 あの指揮をしているエルフがかなり切れ者なのが... 続きをみる
あれだけ居たモンスターもあっさりと討ち取られ、生き残ったものは逃げ出していた。 ドランズは下馬してエルフの隊長らしき人物に近寄る。 「命拾いしました。礼をいう」 ドランズが頭を下げた。 非常に若く見えるリーダーらしき男のエルフは振り返った。 その井出達は軽装ながら威厳があり細かい細工の施された白銀... 続きをみる
不意を突かれたモンスターは逃げ惑う。 飛び道具が止み今度は森から剣士が無数に飛び出してきた。 「あれはエルフ族か」ドランズはあっけに取られて言った 「援軍に来てくらたのでしょうか。ここらのエルフは人間を嫌っている部族が縄張りをもっていると 聞いたことがあるのですが」 「どういう理由にせよ助かってい... 続きをみる
アランダが多くの兵を引き連れて後退するなか殿を任せられたドランズと一部の兵はさらに危機的状態に 陥っていた。 「やはりこの数で支えるのは無理か」 さすがのドランズも死を覚悟する状況まで追い込まれていた。 殿(しんがり)に残った仲間は次々と討ち取られ、残るはドランズの周りに数騎となっていた。 「隊長... 続きをみる
馬上で二人は言葉を交わしアランダは素早く軍に撤退の合図を出す。 「ドランズ隊長、しんがりは誰かほかのものに・・・」 「誰に任せられるというのだ。今の状況でワシ意外にしんがりを勤めれるものはおらん。 心配せんで構わん。おまえもわしの技量はしっていよう。 上手く切り抜けてみせる。さっさといけ」 どうや... 続きをみる
所変わって城塞都市アリエジルから賊を追っていた ドランズとアランダは窮地に立っていた。 南東に進むエストワールの森林地帯に賊が逃げ込んだとの情報を得て追撃していたのだが 森を少し進むだ追撃部隊は、四方より伏兵に会い隊は分断され賊を追うどころではなくなっていた。 敵は追っ手がかかることを想定してモン... 続きをみる
しかし俺達の力程度で世界を救えるんだろうか。 実感は全く無い。特別な力を行使できるように若干なったのだろうがそれでも 非力な状態にはかわりなく、本当の戦いはこれからなのだ。 唯一の救いはこのポジティブな甚平や大人しいながらもついて着てきてくれている彩那の存在かな。 俺独りだと頭がおかしくなってるか... 続きをみる
「最終試験が終ったということはいよいよ近隣のモンスターと実践経験を積むラインだな。」 風呂の中にある大岩に背中をあずけしみじみと言う。 俺達の実力がどこまで上がってるか、実践で使えるのか、武道家としては楽しみな部分もある 「隆治は剣道してるからな・・・おれはただの陸上部員だぞ。走るだけで武道の心得... 続きをみる
「そういえば俺達の日本語もこちらの人に自動通訳みたいに伝わってるんだよな」 数人の村人がこちらをみている。 「そう思うなら自重してくれ」 お騒がせしてすみませんという感じで俺は周りの人に会釈して謝る 「なあ俺達相当こっちに来て強くなったよな」 甚平と俺は風呂に漬かりながら木製の天井を眺める。 「だ... 続きをみる
風呂に入りに行く途中本当に女風呂に行こうとしている甚平の首根っこを捕まえて男風呂に来た。 男の風呂には緑の布が筒にさされており目印になっていた。 対して女性は水色の布が筒にささっている。 日本では青が男なので一見間違えそうなものだが暖簾のようなものがあるわけではないので 間違って飛び込みはしそうに... 続きをみる
「風呂早く行こうぜ、ついでに女風呂にも最後だしお邪魔して」 ぐへへと甚平が不適な笑いをする。 「おまえはいつでも甚平だな」 マイペースで周りに翻弄されにくい甚平がうらやましくもある。 反面、こいつは見習ってはいけないと思わされることがしばしば。 「なんだよ、俺のポリシーは自由奔放だぜ、人生は一度き... 続きをみる
俺以外の二人も最終試験を突破したらしく甚平にいたってはへろへろで独りであるけずにつれそいのヒーラーに肩をかりて歩いてきて 親指を立ててやったぜとみせてまたうつむいた。 彩那はヒーラーの治療だけでなんとかなったようで俺達より元気に見えた。 「ひゃー今日は死ぬかと思ったぜ」 甚平が汗でべとべとになった... 続きをみる
「やりました師匠。昨日に続いて完璧です」 師匠には切り株を切らずに石だけを壊すように言われている。 最初は切り株ごと真っ二つにしていたが・・・ 今はこの通り。 あとから衝撃が伝わったかのように遅れて大きな石が綺麗に真っ二つになった。 切り口も滑らかでまるで機械で二つに割ったようだ。 「うむ、なかな... 続きをみる
時は過ぎ最終試験の日が来た。 「よし、シャルヴィスを制御して石を割ってみい」 切り株の上にじいさんもとい師匠がこぶし大より一回り大きな石を置いた 俺は実践仕様の真剣を装備している。 真剣であってもシャルヴィスを使わければ傷はつけれても、真っ二つにはならない。 そこでシャルヴィスを刀身に込めて斬撃を... 続きをみる
そんな修行の日々が1ヶ月ほど異世界で続いた。 休みを取れたのは2日か3日だったと思う。 早朝から晩まで続く修行。 ヒーラーと呼ばれる治癒担当(外傷を治癒できるシャルヴィス使い)が 3人にそれぞれついていたので怪我で苦しむということは無かったが スタミナが続かない。 俺の師匠はじいさんと侮る無かれ、... 続きをみる
肉体強化訓練意外にも座学の授業もあった。 アベルブ(元の世界の協力者)との関係からこちらの世界の詳細まで 特にモンスターの特徴、弱点や注意するべき項目は紙でも渡された。 コピー機なんてものはないので全て手書きなので3人に渡された資料は 微妙にタッチが違った。文字も日本語では当然無い。 読めるのだが... 続きをみる
彩那の修行担当は二十代の女性師匠で修行内容同様の双剣使い。 獲物に見立てた木材と植物でできたカカシに素早く斬撃を入れて切り刻む。 ウエッタと呼ばれたその女性の動きはまさに踊るような動き、剣舞に見えた。 「彩那やってみな」 方膝のみをついて待機していた軽装備でまさに異世界の出で立ちをした彩那がゆっく... 続きをみる
彩那は別の部屋で独り窓枠に両腕と顎を乗せる姿勢で夜の村を見つめていた。 明かりは殆ど無く真っ暗だといっていい。 街頭らしきものは無く、家から漏れ出た明かりだけが光っていた。 私達凄い所に来てるんだねタカ君。 でも私にできる事はなんでもするよ。 タカ君に守ってもらってばかりじゃない所、見せるからね。... 続きをみる
修行でくたくたになり部屋に戻ってきて、 食事を終え就寝の時間。 「甚平寝たか」 二人部屋に戻った俺は甚平に声をかけた 「いんや・・まだ起きてるよ」 さも眠そうにうつぶせにひっくり返っている 「あのさ、俺達生きて帰れるよな」 天井をみてぼやくように言った 「なんだよやぶからぼうに。世界を救う救世主様... 続きをみる
修行1日目は全く成果無し。 しりから下がかなり痛くなっただけ (しり、ふとももをやたら植物で叩かれた結果) 「ちきしょう。なんなんだよあのじいさん。スパルタにもほどがあるぜ」 「旦那もしごかれだしましたな」 余裕しゃくしゃくな顔・・・いやおでこにタンコブを作った甚平が言った。 「みんな凄く厳しいよ... 続きをみる
体に流れる自分のシャルヴィスを感じ取り、 それを凝縮して目標に向けて叩きつける。 これは防御にも使えるらしい。 自分の防御したい所をシャルヴィスを厚くして防ぐ。 戦いでこれができなければすぐに重傷を負うことになると言われた。 その後じいちゃんに鞭のようにしなる植物でしりを失敗するたびに 叩かれて悲... 続きをみる
また同じサイズの石を拾ってきて切り株に乗せ叩き割ろうとしたが 全く割れそうに無い。というか普通に考えて割れるわけ無い。 何なんだよあの技。見ただけでできるようになるのか。 じいちゃんモトイ師匠は目標にシャルヴィスを叩きつけるイメージでいまはいいという。 上達すれば剣先にシャルヴィスを集中すればさら... 続きをみる
「え・・・おじいちゃん。こんな丸太では切れないよ」 俺は唖然として答えた 「カーーーーーツ。誰がおじいちゃんじゃ。師匠と呼ばんか。」 どこから出したんだと言わんばかりの声で怒鳴り声を上げた。 あまりの声に頭がじんじんするようだ・・・ このおじいちゃん見た目と中身が全然違うのか しかたがないのでやけ... 続きをみる
「若者よ、見た目だけで物事を判断してはいかんぞ。 ほれそこに落ちとる丸太を少し振ってみい」 俺の考えを見透かしたようにじいちゃんが言った。 この人が凄腕のおっかない剣士なのか。 言われるがまま竹刀を振るように丸太を振って見せた。 「ふむ。なかなかどうして。予想よりよい太刀筋をしておるな。見込みが全... 続きをみる
封印は無事成功したようだがまたしても気絶したらしい。 俺は何度気絶することになるんだろうか。 ゴラヴィンで一仕事終えたがすぐに師匠と面談だそうだ。 なんでもかなりおっかない剣の達人らしい。 やはり大剣を振り回すのか? 筋肉隆々のごついおっさんが目に浮かんだ 案の定・・・お・・・っ・・おじいちゃん!... 続きをみる
「嘴凪さん嘴凪さん・・」俺の目の前に可愛い女の子が 「きゃ!」なにか柔らかいものを触ったような 「あれ・・・俺気絶してたのか・・・」 俺はシャルバの前で倒れていたようだ。今はエルナの膝の上で寝ている。 「大丈夫ですか、封印は成功しました。 前に封印を行ったお二人よりもかなり強力に強化できたみたいで... 続きをみる
「貴方の世界を思い浮かべるだけで大丈夫です。 思い浮かべるだけで貴方の世界とシャルヴィスの流れが繋がります」 エルナは俺の後ろで目を閉じ手を合わせて祈りを捧げている。 いきますと小声でいうとシャルバに触れる。触れたとたんに蒼い靄のような気流が触れた部分より大量に発生する。 「あ・・・あのこんなにで... 続きをみる
「これから貴方に封印強化をお願いします。難しく考える必要はありません。貴方の世界の事を思い浮かべながらシャルバに触れていただくだけで結構です。 もしかしたらアベルブである貴方の師匠にも声を届けることができるかもしれませんよ」 ... 続きをみる
豪華に装飾が施されたりっぱで大きな扉を押し開く。 開く時にエルナの両手が薄緑に光っていた。 「おお・・・」外観の見た目よりもさらに凄いスケールのレリーフに驚いた。 中央の奥に十字架などはない。そのかわりに真ん中中央に直径2m近い大きな蒼い玉が赤い布に乗って飾られている その蒼い石から扇状に席が作ら... 続きをみる
起こしに来てくれたエルナさんの案内でゴラヴィン神殿まで行くことになった。 村をじっくり観察すると様式は違うが中世ヨーロッパに近い建物が多い。 高さは最高でも2階建て程度で殆どが低い高さになっていた。 しかし今ついたゴラヴィンと呼ばれる神殿は別格で細かな細工がほどこされ白塗りの壁には宝石のような輝く... 続きをみる
「彩那もまさか格闘技の練習なのか・・・」 俺もあれをやるのかと気になる。 「ううん。私とタカ君は別メニューだと思うよ。私はショートダガーっていう短い短剣の訓練をしているの。 長いものを振り回すのには筋力が足りないんだって」 何かを振り回しているジェスチャーをする彩那。なんだか可愛い。 「そうなると... 続きをみる
騎士か・・俺の記憶と甚平の話とは噛み合ってない気もするが昨日と今日だけでも特別扱いされている感じはする。 昨日村の中を歩いたときもみんな遠巻きにして俺をじっとみたり、拝んだりしていたからな。 「おまえが寝てる間に俺と彩那はみっちりしごかれてたんだぞ。お前も覚悟しとけよ」 甚平はおかわりーと叫んでい... 続きをみる
「ようやく起きたか隆治。また3日起きないんじゃないかと心配したぞ」 スパゲティーのような食べ物を口にもりもりに入れて、 下に降りて来た俺達を見て言った。 「口の中の物がなくなってから喋ってくれ」 俺はあきれた表情で木製のテーブルについた テーブルは結構大きくて12人ほどが一度に座れる横長の円卓にな... 続きをみる
彼女は少し悲鳴をあげて、すみませんと言って後ろを向いた。 あわてせいで彼女の前で脱ぎだしてしまった。 着替えはこの村の服を用意してくれていたようだ 服のサイズもぴったり。 なんだかぽかぽかするというか、リラックスできる着心地。 材質はよく解らないが何かの動物の毛なのは間違いなさそうだ。 「申し送れ... 続きをみる
早朝、彩那・・・いや見知らぬ女性の声だ。 「嘴凪(はしなぎ)様・・ 嘴凪様」 聞きなれない声を聞いて、目をこすりながら体を起こす 「よく眠れましたか。朝食の用意ができています。準備ができましたら下に降りてきてください」 歳の頃は俺達より若干若い感じがする女の子。髪を後ろで丸く纏めた可愛らしいと表現... 続きをみる
先ほど甚平がこっぴどく扱かれていたのは格闘術の訓練だそうだ。 甚平は武器を扱うのには不向きなシャルヴィスらしく手の先、足、頭に力を集めやすいらしい。 師匠(高倉)はそれを見切って手や足を触っていたのか・・・・ 美人だが凄くおっかない先生らしい格闘家は歳の頃は俺達より若干年齢が高い程度にしかみえない... 続きをみる
あとで聞いた話だが彩那はこの世界に着いた次の日に目覚め、甚平も彩那に少し遅れる形で目が覚めたらしい。 俺だけ目が覚めないのでかなり心配したそうだ。 二人は目覚めてすぐにゴラヴィンと呼ばれる聖魔石と呼ばれる魔物を払う石の安置された神殿に連れて行かれて封印の手伝いをさせられたそうだ。 ただ彩那だけでは... 続きをみる
何故彩那が苦笑したかというと 甚平が細身の美人女性と格闘の型のようなやり取りをしている。 あ・・・派手に蹴り飛ばされた なるほどあれを見て彩那は苦笑しているのか。 「甚平、格闘技に目覚めたのか?」俺は少し遠めから大声を張り上げた 倒れていた甚平が上半身を起こし俺をみるとむすっと素早く立ち上がり全速... 続きをみる
俺は3日ほど昏睡していたらしい。 その間、今いる村でお世話になっていたらしい。 村の中心に立つレリーフの沢山刻まれた、 奇妙な形のモニュメントの下に3人倒れているのが発見され、 ここで運ばれて看病受けたらしい。 彩那が最初に目覚め甚平、俺の順に目覚めたそうだ。 言葉は通じている。向こうが日本語を話... 続きをみる
「はるくん・・ねえ起きて」 起きそうな気配を感じ彩那が隆治の腕を掴み揺する。 「ん~もう5分・・・ん!?」 俺は自分の寝言のような言葉とともに跳ね起きた。 彩那があまりの勢いで飛び起きた俺をみて目を丸くしてびっくりしている。 「大丈夫はるくん?無事着いたみたいだよ」 俺があわててきょろきょろ周りを... 続きをみる
「やつらは敵を中に引き入れているのか?」 ドランズは報告して来た兵に聞く 「いえ、引き入れるどころか中に居た魔物達はこぞって城門を開け外に出て行きました。」 「うむ・・・となると内部撹乱(かくらん)からの総攻撃ではないな。 だとするとやつらの動きは・・・・」 ドランズは髭をさすりながら何かを思案し... 続きをみる
「大変です、西門が・・西門が魔物の襲撃により破られました」 兵士は息をきらせてがくりと両膝をつく。 「なに・・どいうことだ。西門、東門どちらも守りは鉄壁だったろうが」 「はい・・・それが背後のどこからともなく魔物が現れて不意を衝かれ防衛部隊は内側より瓦解していき城門があけられてしまいました。」 兵... 続きをみる
小競り合いの続く中突出して来ていた大型ゴーレム2体がバリスタの直撃を何度受け倒れて砂の塊になって活動を完全に停止している。 サラマンダーが城門めがけて炎を吹きかけ出した。城門前を守っていた兵が逃げ惑う。 「頃合だ外の兵に突撃の合図をだせ!」天にむかって合図の魔法が放たれた大きな音ともに上空に赤い煙... 続きをみる
「兵が足らんか」 城壁の一番上から指揮をするドランズ将軍が長く伸びた髭を触りながら言う。 「左右の城門を守る兵を中央に回すべきではないですか、幸い殆どの魔物は他の城門へは進んできていません。」 ドランズの後ろに控えていた若い女性将軍がいう。 「アランダ、今の状況をどうみる。 ただたんに敵が中央突破... 続きをみる
城門前で木製のバリケードを築いて待ち構える兵士、城壁から長距離攻撃を行う兵士それに加え伏せられている城壁の外の兵士が連携をとることになっている。 城門3つのうち予想通り一番大きな真ん中の城門へ魔物の部隊が来る。バリケード組みと魔物の部隊がにらみ合う形で時が止まる。 ギャー!!戦闘の背の低い魔物の掛... 続きをみる
2時間経った城塞都市外部の町はゴーストタウン化していた。 そこへ魔物の群れがゆったりと前進してくる。 ひときわ大きなサラマンダーは体長は約70m、高さは12m程ある。 その前をゴーレム3体が地響きを起こしながらまっすぐに城壁へ向かっている。 家の町並みを壊しながら進むわけではなくゴーレム、小型の魔... 続きをみる
「どうだ?」 要塞最高指揮官であるドランズが城壁警備兵の物見兵に声をかける 「あれはやばいですよ。大型サラマンダー(爬虫類種、火を吐く大きなトカゲのようなモンスター)1体、大型ゴーレム(土や石で出来た魔道生物)3体、 無数のゴブリン、リザードマン、メルゲノス(目の大きなゲル状の魔物)など確認できる... 続きをみる
「ん?・・・なんだあれはえらく土煙が上がっているな・・・あれは・・・ま・・まずいぞ。大変だ!」 第一城壁を警備する兵士が双眼鏡を片手に叫んだ 「どうした」物見以外の警備兵がやってくる 兵士は顔蒼くしてわなわなするばかりですぐに返事をしない。 「何をみたというのだ、貸せ」 上司らしい兵士が双眼鏡を奪... 続きをみる
その頃異世界の城塞都市アリエジルでは異常事態が起きていた。 高い山脈を背後にもち防御に特化した堅牢な都市。 城壁は都市の中心より螺旋状に出来ていて二重の城壁からなっている。 山脈のそばには城が建っており城下を見渡している。 中心部は商いをする店がひしめき合い、常に賑わいをみせ種族の種類も多種多様で... 続きをみる
三人ともこのもじの彫られた石版の上の玉状のものにふれてください そして目をつむってください。 3人はうながされるまま奇妙な形の台座から伸びた先端部分の球体の石に触る。 「用意はいいですか。無事戻ってこれることを祈っています」 師匠がそういうか言わないか俺たち3人は光の中に飲み込まれて行った。
「高倉先生シャルヴィスというのはなんなんですか?」 彩那がいい質問をした。 「そうですね。精霊の力と訳せばいいでしょうか?厳密にいとたぶん違うのでしょうが 捉え方としてはそんな感じです。」 「俺達全員にシャルなんとかがあるってことですか」 俺は体のあちこちを触って見る 「いまの状況でシャルヴィスの... 続きをみる
「俺達にそんな事できるんですか・・・ただの高校生ですよ。なにか特別な力があるわけではないし」 俺はそういいながら紫色の石に師匠を真似して少し触れた とその途端に石が強烈に光りだした。まぶしい・・・なんだよこれ 「なかなか凄まじい反応ですね。これなら嘴凪君だけでも封印できそうだ。しかし念には念を入れ... 続きをみる
「凄いなここは・・こんなもん造るの大変だろ」 甚平は関心するようにランタンをかかげて周りを見渡す。 紫の石が近いせいで降りてくるときより数段明るく、近くであればランタンが要らない状態になっていた。 「君達こっちに来てくれるかい。予想以上に思わしくない状態らしい。 封印がかなり綻(ほころ)びだしてい... 続きをみる
ランタンを片手に木刀を握りしめ階段を降りていく。 師匠は何故か後ろに竹刀をひっかけているだけであまり警戒していないように感じる 「高倉先生、あの下で光ってるものはなんなんですか?」 底が近づくにつれてしだいに紫色の大きな水晶を大きくしたような石が見えてきた 「あれはこちらの世界とあちらの世界を繋ぐ... 続きをみる
入り口は狭かったが下に広がる空間はかなり広く真ん中を大きくくり貫いた吹き抜けに螺旋階段が作られていた。 まさに目がくらむような高さで下に続いている。 ランタンがなければ漆黒の闇だろうと思ったが何かが一番底で紫色に光っていて それがにぶく洞窟内に反射しているようだ。 相当古くからある階段のようで石と... 続きをみる
かなりの数掛けてある所からみてこの小さな洞穴に大人数で入ることを想定しているのだろう。 「皆さんランタンを持ちましたね。火は消えにくくなっていますがもし消えたときはこうしてください」 火が消えた時の対処まで教えているということは相当永く暗闇にいるってことか。 下りになっている道が10mほど続いてい... 続きをみる
「俺は行きます。なんだか解からないけどこのままだとやばいんでしょ。 少しでも力になれるなら師匠を手伝います」 師匠にそういって二人の方に振り返り、無言で二人にどうすると問いかける 「お・・・おれもいき・ますよ。なんだか解らないですがピンチなんですね。」 「私も高倉先生とたかちゃんが行くなら・・・」... 続きをみる
俺は二人に目をやり言った。及び腰の甚平に、あまり気の強くない彩那。 この二人は足手まといになるだろう。 危ないのが確定しているこの状況から二人を早く遠ざけたい。 いろいろな考えが頭を駆け巡る 「どう言ったら伝わり易いかな。 君達はシャルヴィスの加護を受けている。 つまり君達を連れて来いということだ... 続きをみる
「僕達に何かできるんですか」 甚平がきょろきょろしながら言う 「まあ、ざっくり言うと魔物退治かな・・・」 師匠は冗談をいっているようで目が真面目だ いつもは穏やかな表情を眼鏡の内から浮かべているが 今は、きりっとした鋭い瞳をしていたり・・ゆるい目だったり。 「僕達にできるでしょうか・・・」 俺は二... 続きをみる
「僕達も朝に怪物に襲われたんです。それで師匠が心配になって」 なるほどと俺達の格好をみて納得したようだ。 「やつらが来ないように封印を強化しないと行けない。 この頃向こうの魔力が強くなっているみたいでね。 先代から引き継がれた封印が弱くなっているんだ」 よく解らない事をいいながら竹刀を杖代わりに立... 続きをみる
「あっちだ」俺達はその声のした方に走る。 そこには膝を着いて傷だらけの師匠がいた。 戦った後だ。部屋の中は鉤爪(かぎづめ)のような爪の跡が無数についていた。 魔物の倒した跡らしい痕跡が2つあった。 「師匠大丈夫ですか」 気を失ったりはしていないが息が荒い 「あ・・ああなんとか大丈夫ですよ・・死ぬか... 続きをみる
「いくぞ」俺は二人を促し鳥居をくぐった くぐると同時に俺の体が蒼く光る。彩那も赤く鈍く光、甚平は黄色く光っている。 しかし一瞬ですぐに消えてしまった。 「何だよ今の」甚平が自分の体をあちこち触っている。 前にもどこかでみたような・・・ 俺はあの光をどこかで見たことがあるようだったが思い出せなかった... 続きをみる
自分の教室に戻り俺はおもむろに防具を装備する。 「俺独りで行く。二人はここに残っていてくれ。俺が戻らない場合は警察に連絡を頼む」 俺は小刻みに震えながらも、ぐっと握りこぶしを作っている。 「おいおい独りでなんて危ないだろ。また出たらどうするんだよ」 甚平がさも当たり前のように前に回りこむ。彩那も同... 続きをみる
その後先生達も登校してきて案の定木刀装備の防具姿の俺は怒られた。 事情を話したがそんな話を信じてくれるはずは無く、 妄想の産物として処理されてしまった。 おとなしく着替えたが俺は木刀を傍に置いていた。 6時限目が終わりみんながクラブ活動、帰宅するものに分かれて散っていく中で、 俺は教室にぽつりと残... 続きをみる
彩那も何をしているのか察して隆治の横でじっと立っている。 隆治は防具袋を置き木刀を構えている。 木刀を持ち歩くことは禁止されているので先生に見つかるだけでも怒られるだろう。 しかしそんなことに構っているわけにはいかない。 いまの心理状況はそんな些細なことはどうでもいい。 さきほどの命のやり取りを思... 続きをみる
神社から学校は近い石段を降りれば300mほどしか離れておらず 高台からよく学校が見える。 学校についたが人気が無い。 それもそのはずまだ6時半を少し回った所。 こんなに早くから来ているのは朝練組みだけだ。 その朝練組みさえまだ殆ど着て居ない。 一様職員室に行ってみるか。 「たかくん痛いよ・・・」俺... 続きをみる
恐ろしい出来事があったことをすぐに神社の神主である師匠に知らせに行ったが何故か今日に限っていない。 今日の稽古も行われることになっていたし出かける予定があるとも行っていなかった。 まさか師匠も襲われたのではと思って竹刀を握り締めて面まで被って探したがどこにも見当たらなかった 誰も居ないならこんな危... 続きをみる
殺気を漲らせ低い姿勢で奇声を上げている。 じわりと木刀を持つ手を汗が流れる。 ギャー奇声をはなちながら素早く左右に飛んだかと思ったらこちらに飛び掛ってきた。 先生の言葉がその時に頭によぎった。 力あるものに真正面から当たるばかりが剣の道ではない。相手の力をよくよみ、時には相手の力を受け流し「崩れた... 続きをみる
明らかに俺を獲物だと思ってやがる。だいたい人間の言葉を普通に使ってやがる・・ どうするせめて木刀さえあれば・・・先ほどの怪物の一撃で竹刀にかなりガタがきている。 おれはちらっと上座にかざられた木刀を見た。 あれを使うか、しかしこいつら隙が無い・・動いたら確実にやられるぞ。 とその時道場のゆいつの出... 続きをみる
とっさに竹刀で叩き落す。 キィ、怪物は殴られてキイキイと叫んでのたうっている。 「キッキキやりやがったな」 今度は後ろの二匹が同時に飛び掛ってきた 1匹は上に大きく跳躍しもう一匹は地面をはうように低く飛び、ひざに噛み付きにかかる。 低く飛んでくるほうに俺は素早く詰め寄り横殴りに吹き飛ばす。 もう一... 続きをみる
「なんだ・・・」俺はひたいから一筋の汗をたらし竹刀を強く握り直した。 とその時ドロドロと何かが吹き上がる音が道場に響く 「ケッケケ人間だぜ人間。うまそうだ・・・うまそうだな・・・」 畳の下が赤く光り魔方陣のような紋様を描いている。そこからジワリとゆっくりと何かがでてこようとしている。 顔は異様に歪... 続きをみる