小説のポケット

異世界の魔物との死闘を描くファンタジー小説

2016年5月のブログ記事

  • シャルヴィス異世界戦記3-9【騎士の修行】

    騎士か・・俺の記憶と甚平の話とは噛み合ってない気もするが昨日と今日だけでも特別扱いされている感じはする。 昨日村の中を歩いたときもみんな遠巻きにして俺をじっとみたり、拝んだりしていたからな。 「おまえが寝てる間に俺と彩那はみっちりしごかれてたんだぞ。お前も覚悟しとけよ」 甚平はおかわりーと叫んでい... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-8【パラディンの化身】

    「ようやく起きたか隆治。また3日起きないんじゃないかと心配したぞ」 スパゲティーのような食べ物を口にもりもりに入れて、 下に降りて来た俺達を見て言った。 「口の中の物がなくなってから喋ってくれ」 俺はあきれた表情で木製のテーブルについた テーブルは結構大きくて12人ほどが一度に座れる横長の円卓にな... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-7【ヴィストア・エルナ・グリメール】

    彼女は少し悲鳴をあげて、すみませんと言って後ろを向いた。 あわてせいで彼女の前で脱ぎだしてしまった。 着替えはこの村の服を用意してくれていたようだ 服のサイズもぴったり。 なんだかぽかぽかするというか、リラックスできる着心地。 材質はよく解らないが何かの動物の毛なのは間違いなさそうだ。 「申し送れ... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-6(エルフのメイド?さん)

    早朝、彩那・・・いや見知らぬ女性の声だ。 「嘴凪(はしなぎ)様・・ 嘴凪様」 聞きなれない声を聞いて、目をこすりながら体を起こす 「よく眠れましたか。朝食の用意ができています。準備ができましたら下に降りてきてください」 歳の頃は俺達より若干若い感じがする女の子。髪を後ろで丸く纏めた可愛らしいと表現... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-5(甚平まさかMに目覚める?)

    先ほど甚平がこっぴどく扱かれていたのは格闘術の訓練だそうだ。 甚平は武器を扱うのには不向きなシャルヴィスらしく手の先、足、頭に力を集めやすいらしい。 師匠(高倉)はそれを見切って手や足を触っていたのか・・・・ 美人だが凄くおっかない先生らしい格闘家は歳の頃は俺達より若干年齢が高い程度にしかみえない... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-4(アルダの末裔)

    あとで聞いた話だが彩那はこの世界に着いた次の日に目覚め、甚平も彩那に少し遅れる形で目が覚めたらしい。 俺だけ目が覚めないのでかなり心配したそうだ。 二人は目覚めてすぐにゴラヴィンと呼ばれる聖魔石と呼ばれる魔物を払う石の安置された神殿に連れて行かれて封印の手伝いをさせられたそうだ。 ただ彩那だけでは... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-3

    何故彩那が苦笑したかというと 甚平が細身の美人女性と格闘の型のようなやり取りをしている。 あ・・・派手に蹴り飛ばされた なるほどあれを見て彩那は苦笑しているのか。 「甚平、格闘技に目覚めたのか?」俺は少し遠めから大声を張り上げた 倒れていた甚平が上半身を起こし俺をみるとむすっと素早く立ち上がり全速... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-2

    俺は3日ほど昏睡していたらしい。 その間、今いる村でお世話になっていたらしい。 村の中心に立つレリーフの沢山刻まれた、 奇妙な形のモニュメントの下に3人倒れているのが発見され、 ここで運ばれて看病受けたらしい。 彩那が最初に目覚め甚平、俺の順に目覚めたそうだ。 言葉は通じている。向こうが日本語を話... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記3-1【異世界での目覚め】

    「はるくん・・ねえ起きて」 起きそうな気配を感じ彩那が隆治の腕を掴み揺する。 「ん~もう5分・・・ん!?」 俺は自分の寝言のような言葉とともに跳ね起きた。 彩那があまりの勢いで飛び起きた俺をみて目を丸くしてびっくりしている。 「大丈夫はるくん?無事着いたみたいだよ」 俺があわててきょろきょろ周りを... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-9【魔物達の狙い】

    「やつらは敵を中に引き入れているのか?」 ドランズは報告して来た兵に聞く 「いえ、引き入れるどころか中に居た魔物達はこぞって城門を開け外に出て行きました。」 「うむ・・・となると内部撹乱(かくらん)からの総攻撃ではないな。 だとするとやつらの動きは・・・・」 ドランズは髭をさすりながら何かを思案し... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-8

    「大変です、西門が・・西門が魔物の襲撃により破られました」 兵士は息をきらせてがくりと両膝をつく。 「なに・・どいうことだ。西門、東門どちらも守りは鉄壁だったろうが」 「はい・・・それが背後のどこからともなく魔物が現れて不意を衝かれ防衛部隊は内側より瓦解していき城門があけられてしまいました。」 兵... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-7【サラマンダーとの死闘】

    小競り合いの続く中突出して来ていた大型ゴーレム2体がバリスタの直撃を何度受け倒れて砂の塊になって活動を完全に停止している。 サラマンダーが城門めがけて炎を吹きかけ出した。城門前を守っていた兵が逃げ惑う。 「頃合だ外の兵に突撃の合図をだせ!」天にむかって合図の魔法が放たれた大きな音ともに上空に赤い煙... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-6敵軍の動向

    「兵が足らんか」 城壁の一番上から指揮をするドランズ将軍が長く伸びた髭を触りながら言う。 「左右の城門を守る兵を中央に回すべきではないですか、幸い殆どの魔物は他の城門へは進んできていません。」 ドランズの後ろに控えていた若い女性将軍がいう。 「アランダ、今の状況をどうみる。 ただたんに敵が中央突破... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-5魔物軍団との死闘開始

    城門前で木製のバリケードを築いて待ち構える兵士、城壁から長距離攻撃を行う兵士それに加え伏せられている城壁の外の兵士が連携をとることになっている。 城門3つのうち予想通り一番大きな真ん中の城門へ魔物の部隊が来る。バリケード組みと魔物の部隊がにらみ合う形で時が止まる。 ギャー!!戦闘の背の低い魔物の掛... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-4

    2時間経った城塞都市外部の町はゴーストタウン化していた。 そこへ魔物の群れがゆったりと前進してくる。 ひときわ大きなサラマンダーは体長は約70m、高さは12m程ある。 その前をゴーレム3体が地響きを起こしながらまっすぐに城壁へ向かっている。 家の町並みを壊しながら進むわけではなくゴーレム、小型の魔... 続きをみる

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  • シャルビス異世界戦記2-3【魔物の軍団】

    「どうだ?」 要塞最高指揮官であるドランズが城壁警備兵の物見兵に声をかける 「あれはやばいですよ。大型サラマンダー(爬虫類種、火を吐く大きなトカゲのようなモンスター)1体、大型ゴーレム(土や石で出来た魔道生物)3体、 無数のゴブリン、リザードマン、メルゲノス(目の大きなゲル状の魔物)など確認できる... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-2

    「ん?・・・なんだあれはえらく土煙が上がっているな・・・あれは・・・ま・・まずいぞ。大変だ!」 第一城壁を警備する兵士が双眼鏡を片手に叫んだ 「どうした」物見以外の警備兵がやってくる 兵士は顔蒼くしてわなわなするばかりですぐに返事をしない。 「何をみたというのだ、貸せ」 上司らしい兵士が双眼鏡を奪... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記2-1

    その頃異世界の城塞都市アリエジルでは異常事態が起きていた。 高い山脈を背後にもち防御に特化した堅牢な都市。 城壁は都市の中心より螺旋状に出来ていて二重の城壁からなっている。 山脈のそばには城が建っており城下を見渡している。 中心部は商いをする店がひしめき合い、常に賑わいをみせ種族の種類も多種多様で... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記22

    三人ともこのもじの彫られた石版の上の玉状のものにふれてください そして目をつむってください。 3人はうながされるまま奇妙な形の台座から伸びた先端部分の球体の石に触る。 「用意はいいですか。無事戻ってこれることを祈っています」 師匠がそういうか言わないか俺たち3人は光の中に飲み込まれて行った。

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  • シャルヴィス異世界戦記21

    「高倉先生シャルヴィスというのはなんなんですか?」 彩那がいい質問をした。 「そうですね。精霊の力と訳せばいいでしょうか?厳密にいとたぶん違うのでしょうが 捉え方としてはそんな感じです。」 「俺達全員にシャルなんとかがあるってことですか」 俺は体のあちこちを触って見る 「いまの状況でシャルヴィスの... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記20

    「俺達にそんな事できるんですか・・・ただの高校生ですよ。なにか特別な力があるわけではないし」 俺はそういいながら紫色の石に師匠を真似して少し触れた とその途端に石が強烈に光りだした。まぶしい・・・なんだよこれ 「なかなか凄まじい反応ですね。これなら嘴凪君だけでも封印できそうだ。しかし念には念を入れ... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記19

    「凄いなここは・・こんなもん造るの大変だろ」 甚平は関心するようにランタンをかかげて周りを見渡す。 紫の石が近いせいで降りてくるときより数段明るく、近くであればランタンが要らない状態になっていた。 「君達こっちに来てくれるかい。予想以上に思わしくない状態らしい。 封印がかなり綻(ほころ)びだしてい... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記18

    ランタンを片手に木刀を握りしめ階段を降りていく。 師匠は何故か後ろに竹刀をひっかけているだけであまり警戒していないように感じる 「高倉先生、あの下で光ってるものはなんなんですか?」 底が近づくにつれてしだいに紫色の大きな水晶を大きくしたような石が見えてきた 「あれはこちらの世界とあちらの世界を繋ぐ... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記17

    入り口は狭かったが下に広がる空間はかなり広く真ん中を大きくくり貫いた吹き抜けに螺旋階段が作られていた。 まさに目がくらむような高さで下に続いている。 ランタンがなければ漆黒の闇だろうと思ったが何かが一番底で紫色に光っていて それがにぶく洞窟内に反射しているようだ。 相当古くからある階段のようで石と... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記16

    かなりの数掛けてある所からみてこの小さな洞穴に大人数で入ることを想定しているのだろう。 「皆さんランタンを持ちましたね。火は消えにくくなっていますがもし消えたときはこうしてください」 火が消えた時の対処まで教えているということは相当永く暗闇にいるってことか。 下りになっている道が10mほど続いてい... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記15

    「俺は行きます。なんだか解からないけどこのままだとやばいんでしょ。 少しでも力になれるなら師匠を手伝います」 師匠にそういって二人の方に振り返り、無言で二人にどうすると問いかける 「お・・・おれもいき・ますよ。なんだか解らないですがピンチなんですね。」 「私も高倉先生とたかちゃんが行くなら・・・」... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記14

    俺は二人に目をやり言った。及び腰の甚平に、あまり気の強くない彩那。 この二人は足手まといになるだろう。 危ないのが確定しているこの状況から二人を早く遠ざけたい。 いろいろな考えが頭を駆け巡る 「どう言ったら伝わり易いかな。 君達はシャルヴィスの加護を受けている。 つまり君達を連れて来いということだ... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記13

    「僕達に何かできるんですか」 甚平がきょろきょろしながら言う 「まあ、ざっくり言うと魔物退治かな・・・」 師匠は冗談をいっているようで目が真面目だ いつもは穏やかな表情を眼鏡の内から浮かべているが 今は、きりっとした鋭い瞳をしていたり・・ゆるい目だったり。 「僕達にできるでしょうか・・・」 俺は二... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記12

    「僕達も朝に怪物に襲われたんです。それで師匠が心配になって」 なるほどと俺達の格好をみて納得したようだ。 「やつらが来ないように封印を強化しないと行けない。 この頃向こうの魔力が強くなっているみたいでね。 先代から引き継がれた封印が弱くなっているんだ」 よく解らない事をいいながら竹刀を杖代わりに立... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記11

    「あっちだ」俺達はその声のした方に走る。 そこには膝を着いて傷だらけの師匠がいた。 戦った後だ。部屋の中は鉤爪(かぎづめ)のような爪の跡が無数についていた。 魔物の倒した跡らしい痕跡が2つあった。 「師匠大丈夫ですか」 気を失ったりはしていないが息が荒い 「あ・・ああなんとか大丈夫ですよ・・死ぬか... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記10

    「いくぞ」俺は二人を促し鳥居をくぐった くぐると同時に俺の体が蒼く光る。彩那も赤く鈍く光、甚平は黄色く光っている。 しかし一瞬ですぐに消えてしまった。 「何だよ今の」甚平が自分の体をあちこち触っている。 前にもどこかでみたような・・・ 俺はあの光をどこかで見たことがあるようだったが思い出せなかった... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記9

    自分の教室に戻り俺はおもむろに防具を装備する。 「俺独りで行く。二人はここに残っていてくれ。俺が戻らない場合は警察に連絡を頼む」 俺は小刻みに震えながらも、ぐっと握りこぶしを作っている。 「おいおい独りでなんて危ないだろ。また出たらどうするんだよ」 甚平がさも当たり前のように前に回りこむ。彩那も同... 続きをみる

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  • シャルヴィス異世界戦記8

    その後先生達も登校してきて案の定木刀装備の防具姿の俺は怒られた。 事情を話したがそんな話を信じてくれるはずは無く、 妄想の産物として処理されてしまった。 おとなしく着替えたが俺は木刀を傍に置いていた。 6時限目が終わりみんながクラブ活動、帰宅するものに分かれて散っていく中で、 俺は教室にぽつりと残... 続きをみる

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