小説のポケット

異世界の魔物との死闘を描くファンタジー小説

シャルヴィス異世界戦記6

神社から学校は近い石段を降りれば300mほどしか離れておらず

高台からよく学校が見える。

学校についたが人気が無い。
それもそのはずまだ6時半を少し回った所。
こんなに早くから来ているのは朝練組みだけだ。
その朝練組みさえまだ殆ど着て居ない。


一様職員室に行ってみるか。
「たかくん痛いよ・・・」俺は彩那の手を握りしめすぎていた事に今気づいた。

さっきから強引に引っ張りまわす形で一緒に来ていたのだ。
無我夢中ですっかり手を離すのを忘れていた。
さっきの出来事のパニック状態から抜け出せていないのが解る。


職員室もまだものけのからだった。
面(頭に着ける防具)だけは外しているが俺は木刀を片手に防具も付けたままだった。
さっきのやつがまた出てくるのではないかと気が気ではないせいだ。
「たかくんどうしよ。先生達が来るの待ってる?」
俺の形相を見ながらおっかなびっくり言う
俺は職員室から彩那手を引き運動場にでた
「なんで外に出るの」
「いいからここに居るんだ」俺は周りをきょろきょろと見渡す
やつらは壁から出てきた・・・ということは建物の中じゃ危険だ
出てきたのを見たのは俺だけ。
彩那には怖がらせないように話していない。

シャルヴィス異世界戦記5

恐ろしい出来事があったことをすぐに神社の神主である師匠に知らせに行ったが何故か今日に限っていない。
今日の稽古も行われることになっていたし出かける予定があるとも行っていなかった。
まさか師匠も襲われたのではと思って竹刀を握り締めて面まで被って探したがどこにも見当たらなかった
誰も居ないならこんな危険な所は早く離れた方がいいと思い彩那の手を引き長い石段を駆け下りた
彩那は早く警察に連絡しなきゃなどと言っているがどう説明したらいい。
急に怪物に襲われたとでもいえばいいのか・・怪物の痕跡は残っていない
何故か解からないが倒すと同時に灰になって消えたからである。
灰の中に変な形の石のようなものが落ちていたがあれしか残って居ない。
師匠は携帯を持って居ないしどうすりゃいいんだ。
とにかく人の多い所へ行こう。
少し震える手でひっぱるようにして彩那とともに学校を目指した

シャルヴィス異世界戦記4

殺気を漲らせ低い姿勢で奇声を上げている。
じわりと木刀を持つ手を汗が流れる。
ギャー奇声をはなちながら素早く左右に飛んだかと思ったらこちらに飛び掛ってきた。
先生の言葉がその時に頭によぎった。
力あるものに真正面から当たるばかりが剣の道ではない。相手の力をよくよみ、時には相手の力を受け流し「崩れたところを打て」
爪を木刀で受け流し怪物はバランスを崩した。
そこに渾身の一撃を加えた。
ギギギと奇声をだして絶命した。
気づけば服がきりさかれ傷を負い、額にも浅く切り傷ができていた
間一髪だったのか・・・俺はその場にへなへなと崩れた