小説のポケット

異世界の魔物との死闘を描くファンタジー小説

シャルヴィス異世界戦記4-1【ドランズの窮地】

所変わって城塞都市アリエジルから賊を追っていた

ドランズとアランダは窮地に立っていた。


南東に進むエストワールの森林地帯に賊が逃げ込んだとの情報を得て追撃していたのだが
森を少し進むだ追撃部隊は、四方より伏兵に会い隊は分断され賊を追うどころではなくなっていた。
敵は追っ手がかかることを想定してモンスターを森に伏せていたのである。
「アランダ、アランダはおるか」
馬上のドランズは斬りかかって来るゴブリンを長剣で真っ二つにしながら叫ぶ。
乱戦の中敵も味方も位置がわからなくなっていた。
「ドランズ隊長。私はここに」
リザードマン2匹に囲まれて奮戦しているアランダが少し離れた場所にいた。

アランダもなんとか馬上から落とされること無く踏ん張っている。
その声を聞いてドランズは声のする方に馬を突進さえる。
「アランダ、このままではらちがあかん。一度後退して後続と合流して軍を編成しなおせ」